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有機農業豆知識

[#2]ちょっと言い過ぎ?

なぜ「マニア」なのか

日本でも欧米でも、大昔は化学肥料なんかありませんので肥料といえば堆肥でした。
肥料成分だけで見ると堆肥は「薄い肥料」ですし、作るのも運ぶのも撒くのも手間のかかるものです。
昔の農家はたいへんだったと思います。

農業は土壌で植物を栽培する産業です。
西洋合理主義的な考えは、植物の成長に必要な成分だけを濃くして与えれば、植物は効率的に成長し、たくさん収穫できるというものでした。
近代農業はその考えに従い、化学肥料(濃い必要成分)をどんどん投入し、病気が出たら薬を使い....ということをしてきたのですが、土壌がだんだんとおかしくなってきてしまいました。
土壌の物理的性質や科学的性質また微生物分布などのバランスが崩れてしまったのです。

そんな土(土壌)で作物を作っていいのだろうか?
そんな土で作ったものを食べてもいいのだろうか?
その反省と、食の安全/健康志向の高まりもあり、土壌を健全に戻そうということから「堆肥」が見直されてきました。
堆肥は、化学肥料のような即効性はありませんが、漢方薬のようにじわじわと土の体力を高める作用があります。
体力のついた土(土壌)は、病気にも強く、天候不順にもへこたれずにおいしい作物を育てます。

 

開発技術部 服部